北部ガリラヤのカナでの暴動 2014.11.11

金曜に、ナイフを振り上げて警察車両を襲ったアラブ人ハムダンを、警察官が射殺した件について、アラブ人(イスラエル国籍)は過剰防衛だった、ハムダンは殉教者だとして、怒りをぶつけている。

カナでは、事件発生直後から、今日もまだマスクをつけた若者たちが、治安部隊に石や火炎瓶、火をつけたタイヤなどをなげつけて、衝突している。これまでに25人が逮捕された。

下ガリラヤ地方では、カナとサクニンの数千人の高校生が、”ハムダンを殺した警察官に刑罰を要求する”デモを行った。高校生たちが掲げたバナーには、「私たちはアルアクサ(神殿の丘)と殉教のために命を捧げる」と書かれていた。

こうした暴動はナザレでも発生している。ナザレでは2人が逮捕されたが、1人は15才だった。ナザレにある教会の一つには、「ユダヤ人を殺せ。」との落書きが発見されている。

イスラエルのアラブ系住民は全人口の約20%。ユダヤ人と同じ権利を持って生活している。ネタニヤフ首相は、暴動に出ているアラブ人に対し、「イスラエルを非難するなら、パレスチナ自治区かガザ地区へ行けばよい。イスラエルはそれと止めない。」と発言した。

アラブ人議員からは、「少数派に対する挑戦だ。言ってはならないことだ。」と非難し返している。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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