作戦7日目 2014.7.15

作戦開始からちょうど1週間となった。今日も、南部ガザ周辺とアシュケロン、アシュドド、ベエルシェバの他、夕方には、テルアビブ全域にミサイルが、発射された。

この攻撃で、ベエルシェバに住む10才と13才の女の子2人が迎撃ミサイルが爆破後の金属片にあたって負傷した。13才のアティル・アラワキさんは中等殿負傷。10才のマアラムさんは、重篤で命の危険がある。

また、81才の女性が、シェルターに逃げようとしてころんで重傷となっている。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/182901#.U8RJJqW9DCs

また、あちこちで、家が被害にあったり、車が落下物で大破したりと、物損も発生している。

*アシュケロン市の緊急時住民保護システム

今日、ミサイル攻撃を受けているアシュケロン(エルサレムから1時間強)を訪問した。アシュケロンは、ガザからの攻撃を何度も受けている。そのため、市役所地下の防護ルームには、緊急対応室があり、そこから、様々な指令が出されることになっている。

ここでは、町のどのあたりにどんな住民がいるのかというデータが保管されている。緊急事態が発生した場合、直ちに状況が伝えられ、どんな支援が必要かを割り出し、通報から5分以内には、最もふさわしい救援隊を派遣することが可能である。

*サイレンは最小限に

サイレンは、住民の不安とストレスにつながる。そのため、同じアシュケロン市でも、本当に危ないと計算された地域でしか鳴らないことになっている。

そのため、サイレンが鳴らないのに、遠くでどかんという音がすることがある。これは、市内でも離れた地区の上空で、ガザからのミサイルをアイアンドームが撃墜したということである。

アシュケロン在住で、幼い2人の娘を持つ家族ラウィットさん宅でのインタビューがあった。この時、サイレンはなかったのに、少なくとも4回は、どかんという音がした。この音。なんともいえない重みのある音で、不気味な感じである。

ラウィットさんによると、数分おきに、爆音やサイレンがなるため、シャワーをあびるタイミング、買い物に行って車から降りるタイミングといちいち考えなければならない。日常生活は、著しく損なわれているという。

2人の幼い(5~6才)の娘たちのうち、一人はPTSD用の症状があり、一時は安定剤も使用している。

南部に比べると数は少ないが、確かにミサイル攻撃を受けているテルアビブ。相変わらず昨夜も、ワールドカップの観戦で大勢が集まった。

人々は、「迎撃ミサイルがあるから大丈夫」「ここで恐れたらテロリストの思うつぼ。いつもと変わらず、ハッピーでいる。テルアビブはうらみや憎しみとは無縁の町です。」と言っている。

エルサレムの14日は警報もなく、平穏な一日となった。

<ガザ>

ガザでは、14日もイスラエル空軍が、ミサイル発射地など163箇所を空爆した。ガザでの死者は、作戦開始から少なくとも計175人(BBCデータ)。

ガザ内部の避難所へ逃れた人々の様子は、毎日新聞の大治記者が現地から詳しく伝えている。食料が十分でなく悲惨な様子である。
mainichi.jp/shimen/news/20140715ddm007030062000c.html

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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