今日、ヘブロン警戒態勢(日本時間今夜) 2013.2.25

先週からパレスチナ人の囚人らがイスラエルの刑務所でハンガーストを行って問題となっているが、23日土曜、メギドの刑務所でアラファト・ジャラダト(39)が突然の心停止で死亡した。

翌24日、ジャラダトの死因は、イスラエルの拷問だと主張するパレスチナ人らが、西岸地区各地でイスラエル軍に投石したり火炎瓶を投げるなどして衝突、負傷者も出て緊張が高まっている。

さらに本日、ジャラダトの葬儀が出身地ヘブロンで行われるため、再び暴動になる可能性が高いとみて、イスラエル軍はヘブロンはじめ西岸地区各地で高い警戒態勢に入っている。

<遺体の解剖検査>

ジャラダトは先週、暴動に参加していたことで逮捕されていた。その後の取り調べが拷問的であったかどうかが焦点となる。逮捕前のジャラダトは健康そのものだったと家族は言っている。

パレスチナ自治政府は、ジャラダトの死因解明のための解剖検査を要求。昨日、家族、パレスチナ人病理学者、自治政府法律関係者らの立ち会いのもと、遺体の解剖が行われた。

結果、遺体に外傷はなく、拷問の形跡はみられなかったとイスラエル政府は発表している。しかし、死因となる病的所見もなかったため、パレスチナ自治政府は死因は拷問だと主張し続けている。

<パレスチナ囚人のハンガースト>

昨日、ジャラダトの死に抗議して、全国でさらに4500人が同時ハンガーストに入っているという。(ただし最低48時間断食しないとハンガーストとは認められない)イスラエル政府は、パレスチナ自治政府に対し、こうした動きを収束させるよう要請している。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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