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世界が注目:アメリカはイラン攻撃に参戦する・・?
6月13日(金)に始まったイランとイスラエルとの戦争。5日目に入った。イスラエルのイランへの攻撃は本気の手加減いっさいなしの様相で続けられている。
トランプ大統領は、16日(月)、中東問題の緊張かを理由に、カナダでのG7から、早急に帰国。治安閣議を開催。イスラエル側に立って、参戦する気配を見せている。
トランプ大統領は、17日(火)、イランの最高指導者ハメネイ師の暗殺も示唆しつつ、イランに完全無条件降伏をして、核開発を停止するよう、呼びかけた。
www.nytimes.com/live/2025/06/17/world/israel-iran-trump

しかし、ハメネイ師は、降伏どころか、「戦いは今が始まりだ」と述べており、もし攻撃された場合は、中東に駐留しているアメリカ軍への攻撃も示唆して、その準備に入っている。
現在、中東に配備されている米軍は、サウジアラビアや、UAE、ヨルダンなどに4万人以上である。
www.nytimes.com/2025/06/17/us/politics/iran-israel-us-bases.html
NYTなどによると、トランプ大統領は、この後、ネタニヤフ首相と電話会談を行った。イスラエルでは、18日(水)深夜、治安閣議が開かれたが、イスラエル高官は、アメリカがまもなく、イラン攻撃に参戦すると語っている。
www.nytimes.com/live/2025/06/17/world/israel-iran-trump
アメリカはどう参戦するのか?イランの核施設破壊の可能性
イラン攻撃の最大の目標はイランが核保有国になることを阻止することである。イスラエルは、イランが核保有国になるまで、数週間から数ヶ月と言っている。
一方、アメリカは、イランには核兵器を持つ意欲がないと考え、当初3年とみていた。このため、アメリカはイスラエルにこれを使わせることを阻止してきたのであった。
しかし、アメリカ軍中央本部も、イスラエルの判断の方が正しいとの味方を表明している。
www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-858058
edition.cnn.com/2025/06/17/politics/israel-iran-nuclear-bomb-us-intelligence-years-away
しかし、イラン国内にある核施設は、40ヶ所に分散されているだけでなく、多くは地下にある。
イスラエルがこれまでに攻撃した核施設は、主要な3ヶ所、ナタンツ、イスファハン、ファルドーはじめ、複数の施設である。
しかし、地上施設や電力設備などへの攻撃に留まっており、ナタンツとイスファハンでは、それなりの打撃を与えたとみられるが、核開発能力の無力化という視点ではどの程度破壊したかは、明らかではない。
また、高性能ウラン濃縮機3000台があるイラン最大の核施設、ファルドーは、山奥の、しかもかなり地下深くにある。アメリカの強力なバスターバンカー(爆弾1万3600キロ)とそれを運ぶ航空機を使わない限り、破壊することは不可能である。
edition.cnn.com/2025/06/14/middleeast/iran-israel-nuclear-facilities-damage-impact-intl
www.ynetnews.com/article/syb27nrqll#autoplay
アメリカが参戦する場合、最も予測される攻撃は、ファルドウ核施設へのバンカーバスターによる攻撃である。
もしこれが実施された場合、イランはアメリカ軍を攻撃する。アメリカ軍は、ヨーロッパにもいるため、イランがこれらに手を出すかもしれない。
フーシ派が、ペルシャ湾での攻撃を開始するとみられる。世界経済に大きな影響を及ぼすとも予測されている。
www.ynetnews.com/article/skdb8mjvge
www.israelnationalnews.com/news/410202
トランプ大統領は、できるだけ、戦争は避けたい、他国の問題には関わりたくないと考えている。戦争ほど無駄な浪費はないからである。
しかし今、イランが核保有国になるかどうか、世界が核戦争に向かうかどうか。それは今、トランプ大統領の決断にかかっていると言っても過言ではない。トランプ大統領はまだ決断しかねているようである。
しかし、実際のところ、イランが核保有国になることは、イスラエルだけの問題ではない。イランが核保有国になれば、まずは近隣スンニ派諸国のサウジアラビアなどが核を持たざるを得なくなる。
いよいよ世界レベルの核戦争になる状況ができてしまうということである。このため、イスラエルは世界の戦闘に立って、戦っていると主張している。トランプ大統領、大きな決断に迫られている。
ロシアはどう出る?

アメリカが参戦するとなると、ロシアの出方が懸念される。イランとロシアは、パートナーシップで合意しており、イランは、ウクライナを攻撃するロシアにドローンを提供している。
しかし、イランの最高司令官たちが次々に殺害され、首都テヘランが大規模に攻撃されていても、ロシアがイランの支援には出てくる気配はない。
アメリカとの対立も視野に入ってくるようなこの戦争に手を出す利益はロシアにはないからである。
プーチン大統領は、これまでにイランとイスラエルとも話をし、その後、トランプ大統領に電話をかけ、イランとの交渉に協力すると伝えている。さらには、イランの高濃度ウランの管理を担当するとも言っている。
アメリカとロシアは、ウクライナ問題で対立しているのだが、イランという共通の問題で、ウクライナ問題でもアメリカと接近を期待しているのではないかとNYTは、書いている。
www.nytimes.com/2025/06/17/world/middleeast/iran-russia-relationship-analysis.html
またロシアは今、経済的にも依存しているとみられる、中国との領土問題に直面しているとNYTが報じている。
プーチン大統領が西のウクライナ方面の領土を拡大しようとしているのに対し、中国が、ウラジオストックなどの極東地域をロシアから奪回しようとする動きがあるという。プーチン大統領はイランどころではないかもしれない。
www.nytimes.com/2025/06/07/world/europe/china-russia-spies-documents-putin-war.html
石のひとりごと
イスラエルは今、イランを相手に、厳しい戦闘を続けている。負けるという選択肢は、まったくない。人間の知恵と力を尽くして、何年もかけて準備して戦っているのである。
しかし、イランはじめそれを取り巻く諸国を見ていると、以前、ホロコーストサバイバー2代目のユダヤ人が、「イスラエルを滅ぼそうとする国は、自分が滅ぼされている。結局のところ、後に残るのはイスラエルなのだ。歴史がそれを証明している。」と言っていたことを思い出す。
この思いが、イスラエル人たちに、「アム・イスラエル・ハイ(イスラエル人は生きる)」と、今も叫ばせているのである。
何度も書いていることだが、何はともあれ、この聖書に書かれている神、主は、イスラエルを愛しているということである。それは甘やかす、の愛ではなく、親の愛。
親は子を教育するが、子は親ものなのである。子を攻撃すると親が出てくる。親を攻撃していることになるからである。その原理を、今後私たちは見ることになると思う。
今朝読んだ以下の聖書のことばが心に響いている。ここで出てくる「ねたむ」ということばは、原語では「熱心」という意味である。「ひどい憤りでこれをねたむ」は、言語では、「その敵に対して熱心に憤る」ということである。
次のような万軍の主のことばがあった。万軍の主はこう仰せられる。「わたしは、シオンをねたむほど激しく愛し、ひどい憤りでこれをねたむ。」
主はこう仰せられる。「わたしはシオンに帰り、エルサレムのただ中に住もう。エルサレムは真実の町と呼ばれ、万軍の主の山は聖なる山と呼ばれよう。」 ゼカリヤ8:1-3