ここ数日、イエメンのフーシ派がイスラエルに向けて、弾道ミサイルを発射し続けており、ハイファやテルアビブ、エルサレムでもサイレンが鳴って、人々がシェルターに駆け込むことが続いていた。
こうした中、5月4日朝9:22(日本時間午後3時半ごろ)、エルサレム、テルアビブ含む広範囲でサイレンがなった。
その後、まもなく、ベン・グリオン空港(エルサレムとテルアビブの間にある)敷地内の空港に続く道路脇にミサイルが着弾。6人が負傷した。
負傷者は、男性(50代)が足に中等度の負傷、もう一人の男性(64)は着弾の際の破片で軽傷、女性2人(54、38)は衝撃はで負傷、女性2人(22、34)はシェルターに駆け込む際に軽傷となっている。
Footage shows the moment of the Houthis ballistic missile impact in the area of Ben Gurion Airport this morning. pic.twitter.com/fMbijXsv8p
— Emanuel (Mannie) Fabian (@manniefabian) May 4, 2025
ミサイルは、イエメンのフーシ派が発射した弾道ミサイルで、まず、アロー迎撃ミサイルをすり抜け、続いてアメリカ製のTHAAD(終末型高度防衛ミサイル)もスルーして、着弾していた。
着弾した地点には、直径、深さともに数十メートルの大きな穴になっている。
爆発の穴の大きさ、着弾した場所を考えると、死者も重傷者もいなかったことは、奇跡だった。
ベン・グリオン空港は、一時的に空港を閉鎖したが、約1時間後に解除した。
しかし、ドイツのルフトハンザ、スイス・エア、オーストリア航空、ブリュッセル航空が、5月4日中のベン・グリオン乗り入れを停止(今の所24時間の予定)するとHP上で表明している。
続いてスペイン航空、エア・ヨーロッパも乗り入れを停止する予定である。
フーシ派は、イスラエルのレーダーシステムをスルーする新しい低音弾道ミサイルだとして、「空はもはや安全ではない」と述べ、国際航空は、ベン・グリオン空港への発着を控えるべきだと表明した。
しかし、イスラエルは、これが新しいタイプのミサイルであることは否定。いつもながら、イスラエルのエルアル航空は、乗り入れを停止していない。
人々はまたエルアル航空に乗り換えなければならないため、同社の株が、すでに5%上がったとのこと。
ネタニヤフ首相は、午後7時(日本時間午前1時)、閣議を招集しており、ガザやシリアなど、他の治安問題も含め、フーシ派への対処も話し合うことになっている。カッツ国防相は、「だれであれ、我々を攻撃する者は、7倍返しを受ける」と表明している。
野党のベニー・ガンツ氏は、政府に対し、「目を覚すべきだ、背後にいるイランこそがこの責任者だ」と要求。Xにも「これはフーシ派ではなく、イランが責任を負うべきだ」と表明した。
その後、イランでは、2つの都市マシャドとコムで、かなり大規模な爆発が発生しているのが目撃されている。マシャドでは、バイクの工場が爆発したようだが、詳細は不明。
www.ynetnews.com/article/h1q0zlslee
www.ynetnews.com/article/hy5upcvexg#autopla
なお、3月18日に、イスラエルがガザへの武力行使を再開して以来、フーシ派が、イスラエルに向けて発射した弾道ミサイルは、27発に上っている。