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最近のシリア情勢:米軍縮小へ
トランプ大統領は、先月、前アサド政権を追放した、今のシャラア大統領率いる暫定政権を高く評価し、シリアへの経済制裁を解除した。こうした中、水面化ではあるが、国境を接するイスラエルとも会談を行なっているとのニュースもみられていた。
続いて、アメリカの在トルコ米大使であり、シリア特使にも任命されたトーマス・バラク氏が、1カ所に縮小する計画になっていることを明らかにした。
アメリカは、半世紀近く、シリア北東部8カ所に米軍基地を置き、兵士2000人を駐留させている。2014年以来、IS対策に取り組む地域の治安部隊とも協力を続けてきた部隊である。
しかし今、シリアの新しいシャラア政権は、反米のアサド政権に反旗を翻した勢力であり、親米と目されているクルド人シリア民主軍(SDF)とも協力の可能性もある。
アメリカ軍が縮小してもいいころあいと考えたのかもしれない。
しかし、シリア国内は、まだまだテロ組織の巣窟であり、経済的にもまだまだ危機的状況にあるとの分析もある。
シリアからイスラエルへロケット弾2発:不安定シリアを露呈
こうした中、6月3日(火)、イスラエル国境から12キロ地点からシリア内部から、ゴラン高原に向けて、ロケット弾2発が発射された。シリアからロケット弾が発射されるのは、1年以上ぶりだった。
ちょうどイエメンのフーシ派がミサイルを発射する直前だったこともあり、イスラエル国内では、広範囲にサイレンが鳴り響いた。空き地に着弾し、穴ができたが、被害は出なかった。
しかし、イスラエルは直ちに反撃に出て、シリア南部への空爆を実施。政権の武器庫を破壊した。イスラエル軍は、シリアの現政権は、シリアで起こることの全ての責任を負っているとし、イスラエルへの敵対行為全ての責任を負うと表明した。
これに対し、シリア外務省は、あわてて、今後も地域に脅威にはならないと返答している。しかし、だれが発射したのかわからず、シリアがまだ不安定であることを露呈している。
シリア政府の武器庫を破壊したことからみても、イスラエルは、まだシャラア政権を信頼するまでには至っていないようである。
続くフーシ派のミサイル:これからはイスラエルに旅客機を狙うと宣言
イエメンのフーシ派は、イスラエルに弾道ミサイルを連発させることで、イスラエル軍の反撃を招き、首都サナアの国際空港は全壊。もはや航空機は一機も残っていない。主要な港もほぼ全て破壊されている。
しかし、フーシ派は、イスラエルにむけて弾道ミサイルを発射し続けている。
幸い、すべて迎撃しているが、エルサレムからテルアビブ、西岸地区にまでサイレンが鳴り、人々がシェルターに駆け込むことが続いている。
フーシ派は、これからは、イスラエルに乗り入れる旅客機を狙うと言っている。
石のひとりごと
なぜにこれほどイスラエルを憎むのか。シリアやイエメンの人々に、イスラエルは何か悪いことでもしたか?
この一点だけ見ても、イスラエルが、天地創造の神、主の名がつけられている国であることは明らかである。
罪に満ち溢れたこの世界は、そのままでは、この神に関係するものを、どうしても受け入れられないのである。