ハンユニスで死亡したイスラエル兵4人未発表だった2人も発表 2025.6.8

IDF

未発表だった戦死者2人名前と写真公表

6月6日(金)に、ハンユニス郊外の村でハマス関連とみられた建物に、イスラエル軍部隊が捜査に入ったところ、仕掛けられていた爆弾が爆発し、倒壊した建物の中にいて、イスラエル兵4人が死亡した。

先に名前が公表されていたヨアブ・レイバー軍曹(19)、ヘン・グロス軍曹(33)に続いて、未発表だった2人の名前も公表された。

2人は、トム・ロトステイン第一軍曹(23)とウリ・ヨナタン・コーヘン軍曹(20)(写真の右2人)

トム・ロトステイン軍曹はヨハナン・エリート戦闘工兵部隊の兵士だった。母親によると、ロトステイン部隊と呼ばれていたトムさんの部隊は、この爆発で、全員が完全に粉砕されたとのこと。

遺体もばらばらになっていたとみられ、死亡はDNA判定のみで確定されていた。それで2人の発表には時間がかかっていたのである。「チーム全部が消えた。トムはこの世から消えてしまった」とトムさんの母親は述べている。

トムさんの母親によると、トムさんは、2023年10月7日以来、ずっと従軍し、様々な部署で働いていたという。疲れて停戦を待ち望んでいたという。

退役して市民生活に戻って、自分の人生を始めると言っていた。恋人とアメリカへ行く予定で、すでにそのチケットも買っていた。

帰ってからは、バックパッカーとして、アジアへ旅行すると言っていたとのこと。このビジョンは一つも達成できなかったと母親は語っている。

www.ynetnews.com/article/h1n0fsmmll

石のひとりごと

失われた笑顔がもたらす痛みの大きさははかりしれない。息子を失った母親の痛みの大きさ、しかもこんな死に方をどうして主は許されたのだろうと思わざるを得ない。

あらゆる不条理をユダヤ人は通らされている。このこともまた乗り越えないという選択肢はないのである。

 

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。