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ハマスがイスラエルのオファーを拒否
4月17日(木)、ハマス指導者で交渉を担当している、ハリル・アル・ハイヤが、AFP通信に対し、イスラエルが、人質解放と停戦に関するハマスはこれを拒否すると表明した。
ハイヤによると、イスラエルは、生存する人質10人の解放と45日間の停戦を含む取引を求めていた。その代償として、パレスチナ囚人1231人の釈放と、ガザへの人道支援物資の再会を約束していた。
しかし、ハマスがこれを拒否したのは、イスラエルが、ハマスが武装解除するなら、戦争を完全に終結させるという取引が含まれていたからである。
このことが明るみに出ると、イスラエル国内で物議となった。人質家族だけでなく、多くの国民が求めるのは、人質全員を同時に解放させることである。部分的な解放で話を進めた政府に反発も出ている。
また強硬右派政治家たちからは、ハマスが土下座して敗北を認めるまで、戦闘は続けるべきだとの発言もあった。
ガザへの攻撃激化:ハマスの現状は?経済補給路断絶で危機か
3月18日に戦闘を再開したイスラエル軍は、ガザでの戦闘を激化させている。
今回、交渉が座礁したことで、イスラエルは、今後もガザへの攻撃を継続し、強化するとみられる。
イスラエル軍は今、ハマスの指導者、特に10月7日に関わった者たちの殺害を継続している。
また、ハマスやテロ組織の拠点や武器関係地点であれば、そこにいる避難民には、前もって移動を警告しつつ、病院であれ、学校であれ、攻撃している。
各地での空爆も継続している。Times of Israelによると、4月16.17日の2日で行われた空爆は110カ所に上っていた。
イスラエル軍とシンベトによると、17日(木)ハンユニスへの空爆で、ハマスへの物資密輸を担当していた指導者が死亡。この他、イスラム聖戦の重要な指導者らが死亡したと発表している。これにより、ハマスの供給路が遮断されたとみている。
イスラエルメディアによると、ハマスは、今や現金不足に陥っており、戦闘員への給与が未払いとなっている他、新しい戦闘員の雇用もできなくなっているとみている。
カッツ国防相によると、イスラエルがガザ南部と国境周辺に設置した緩衝地帯は、今やガザ地区の30%を占めている。カッツ国防相は、たとえ停戦になっても、イスラエル軍はこの地域での駐留を継続すると言っている。
しかし、ハマスを標的にする中、ジャバリヤや各地でも、市民にも死傷者が出ている。
人道的避難所と指定され、最大のテント村になっているアルマワシでも、空爆の影響で、子供や市民にも死傷者が出たもようである。ハマスは、この2日間で、60人以上が死亡したと主張している。(戦闘員と市民の区別はなし)
ハマスが意地悪い心理作戦継続中
ハマスは、先日プロバガンダ映像を公表した、イスラエルとアメリカの二重国籍のエダン・アレクサンダーさん(20)について、エダンさんを保護している者と連絡がとれなくなったため、どこにいるかわからないと言っている。
アメリカは、エジプトに、エダンさんの行方を調査するよう依頼したとのこと。
また、イスラム聖戦が、16日(水)、ノバ音楽フェスで拉致された、人質ロン・ブラスラヴスキーさん(20)のプロバガンダ映像を公開した。
こうした行為は、イスラエル国民の心をえぐるものであり、戦いを続ける政府への批判を高めようとしているとみられる。
www.jpost.com/breaking-news/article-850318
ガザ北部で反ハマスデモ
こうした中、16日(水)、ガザ北部のベイト・ラヒヤでは、数百人による反ハマスデモがあった。人々は、「ハマスは出ていけ」などと叫んでいた。
New mass anti-Hamas, pro-peace demonstrations in northern Gaza! In the first clip, the protesters chant, “Yes to love, no to terrorism, yes to peace.” In the second, they chant, “Out out out, Hamas get out.” In the third, they say, “Deliver the message, Hamas is all garbage.”… pic.twitter.com/3545DS7AhW
— Ahmed Fouad Alkhatib (@afalkhatib) April 16, 2025
www.timesofisrael.com/no-to-terror-yes-to-peace-new-anti-hamas-protest-breaks-out-in-northern-gaza/