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米仏21日停戦要請は合意を否定
ネタニヤフ首相は、この戦争の最中であったが、国連総会でのスピーチに出発した。これまでのところ、国連総会では各国首脳が、イスラエルの攻撃を非難する声明が相次いでいる。
こうした中、ネタニヤフ首相は、27日に順番になっていたので、木曜にニューヨークへ出発した。
ちょうどその時、アメリカとフランスから21日間停戦の要請が届いていた。ネタニヤフ首相によると、イスラエルは頭から拒否するのではなく、アメリカと、協議したという。
イスラエルの目的は1年近く避難を余儀なくされている北部住民が、安心して帰宅できるようになるのかどうかであった。バイデン政権の考えは、ヒズボラへの攻撃は、この目標を遠ざけるだけだということであった。
しかし、イスラエルは、これまで何度も停戦した結果、ヒズボラに存在が脅かされるほどの武器を保有させることになった。今すでに効果的にヒズボラの武器を破壊している中、今この時点で1年9ヶ月もの時間をヒズボラに与えることはありえないだろう。
ネタニヤフ首相は、国連でのメッセージの前に、平和という最終目的については、アメリカと同意しているが、21ヶ月の停戦については、合意できないと表明することとなった。
www.timesofisrael.com/netanyahu-says-israel-shares-the-aims-of-us-truce-proposal-after-rejecting-it/
国連総会メッセージ:イスラエルは生きる
ネタニヤフ首相が国連総会の講壇に上がると、ぞろぞろ出ていく人々がいた。イランやクエート代表も欠席していた。しかし、2階には、ガザで人質になっている家族がおり、時々ネタニヤフ首相を励ます声はあっても、ブーイングはなかった。
ネタニヤフ首相は、今回は、ここに来ないつもりだったが、総会でここに立つ人々の話を聞きながら、真実を伝えないといけないと思ったと話を始めた。
話した内容は、まず、イスラエルは、平和を望んでいるのに、周囲から攻撃されると述べた。今回も10月7日にハマスがイスラエルへ侵入し、1200人の市民が残虐に殺され、251人が連れ去られた。
その翌日からヒズボラが、ハマスを支援するとして、8000発ものロケット弾やドローンを市民に向けて発射していること。シリアやイラクからも攻撃があり、イランの支援でパレスチナ人のテロリストが、イスラエル国内でテロ活動を行っている。
だから存在のために戦わなければならないということである。今、戦争を終わらせる方法がある。それは、ハマスがすべての人質を解放し、戦闘をやめることなのだ。
今ガザの戦後について、話し合われているが、イスラエルはハマスがそこに加わることを絶対に認めない。たとえば、第二次世界大戦後のドイツの管理に、ナチスを含めるだろうか。絶対にそれありえない。
しかし、世界はこれまでも今も、逆にイランのきげんとりをしている。しかし、イランを放っておけば、イスラエルが危ないだけでなく、核兵器をもつようになり、テロリストを世界に送り込んで世界を恐怖に陥れるだろう。イランこそ取り締まるべき存在だ。
またネタニヤフ首相は、昨年と同様、アブラハム合意の地図提示し、イスラエルは、穏健派アラブ諸国とアブラハム合意と結んで、アジアからヨーロッパを結ぶラインを構築しようとしていると強調。これは経済やエネルギーなど、世界に「祝福」をもたらすと述べた。
一方、イランからイラク、シリア、レバノンを結ぶラインも見せ、これは「のろい」であるとした。神はモーセに、祝福かのろいを選ばせたが、世界はどちらを選ぶのかと問うた。
ネタニヤフ首相はまた、ソロモンが、「今あることは昔あったこと」と言ったことを挙げ、ネタニヤフ首相が、40年前に国連総会に立った時と、今とほとんど変わっていないことがあるとして、国連の反イスラエル主義を上げた。
国連総会では2014年からの10年の間に、イスラエル非難決議を174回出していたが、同じ期間、その他の国に出された非難決議を出されたすべての数が73回だった。
イスラエルだけに、なんと2倍以上の非難決議を出してきたということである。また国連を土台とする国際司法裁判所から、ネタニヤフ首相自身とガラント防衛相に逮捕状が出されたことも訴えた。
しかし、何があろうが、戦いはやめない。イスラエルは生き延びる。ホロコーストの時代、誰も助けてくれなかったが、生き残った。イスラエルは必ず勝つ。我々に負けるという選択肢はない。イスラエルは必ず勝って生き延びると述べた。
ネタニヤフ首相が、ベイルートへの攻撃の連絡を受け、承認したのは、この直後であった。
石のひとりごと
本当に世界はどういうわけか、イスラエルをアンバランスに嫌う傾向にある。イスラエルの技術力には大いに祝福を受けているのだが。これこそ、イスラエルの背後に、神である主がおられるということを証していないだろうか。
人間の世界はこれを受け入れられないのである。しかし、それはまたイスラエル自身も言えることでもある。作戦や軍事力ではなく、イスラエルが頼るべきは、主であることに、まずは、ネタニヤフ首相が本気で気がついてほしいと思う。
イスラエルよ。主の信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。(詩篇115:9)