先週行われた世界経済フォーラムにおいて、ネタニヤフ首相が「ユダヤ人には西岸地区に残留する権利がある。将来、パレスチナ国家の中にユダヤ人コミュニティがあってもいいではないか。」と発言した。
すると、たちまちイスラエル、パレスチナ双方から、激しい論議がまきおこった。
パレスチナ側は、すかさず「入植地は基本的に違法。パレスチナ人の国にユダヤ人は受け入れない。」と反発。
イスラエル側も、右派のユダヤの家党のナフタリ・ベネット党首が「ユダヤ人がパレスチナ国家にいるのは危険。(パレスチナ国家設立のために)土地を放棄するイスラエルの指導者を祖先たちは赦さないだろう。」とのろいまがいの発言を行った。
これを受けて首相府は、ベネット党首に対し、「謝罪せよ。さもなくば解雇だ。」とする最後通告を行った。するとベネット党首は1時間以内に、ネタニヤフ首相に正式な謝罪を行うといういきさつも。
意外にも当の入植地の人々は、そんなことはありえないと考えているせいか、「それはごもっとも。」との意見。イスラエルにアラブ人がいるように、パレスチナにユダヤ人がいておかしいはずはないというのである。
ただし、ネタニヤフ首相が言いたかったことは、「パレスチナ国家に入りたくないなら、問題の地域にある入植地は自主的に引きあげてはどうか。」ということだったのではないかと推測する記事もある。
イスラエルとパレスチナの和平交渉期限は9ヶ月。4月ごろと期限はさしせまってきている。