ネタニヤフ首相がフーシ派とイランへ報復すると表明:イランは新型長距離ミサイル公開 2025.5.5

Prime Minister Benjamin Netanyahu leads a weekly cabinet meeting in Jerusalem on April 17, 2024. (Maayan Toaf/ GPO)

イスラエルはフーシ派、イランにも報復すると

ブリタニカ

4日、フーシ派の弾道ミサイルが、ベン・グリオン空港に着弾した数時間後、ネタニヤフ首相は、フーシ派に報復する、またその背後にいるイランに対しても行動を起こすと表明していた。

また、トランプ大統領が、「今後、フーシ派が発射するすべての銃弾については、イランの武器がイランの指導者によって使われたものと理解する。

イランはその責任を負い、悲惨な結果を見ることになる」とSNSで表明していたことを、支持した形である。

*フーシ派が今攻撃を行っている理由:ミサイルがなくなる前にとの焦り?

まず、フーシ派は、続け様に4回、イスラエルに弾道ミサイルを発射していた。なぜ今なのかを考える。

Yes分析によると、アメリカが、この6週間、かなりフーシ派への攻撃を激化させている。攻撃した地点は、多数の武器庫を含む800か所以上。死亡した戦闘員は数百人である。

アメリカによると、フーシ派が発射する弾道ミサイルの数は、69%減、ドローン攻撃は55%減っているとのこと。

ミサイルが底をつく前に、イスラエルへの攻撃をしている可能性があるとのこと。しかし、アメリカの攻撃を受けながら、それでもイスラエルにミサイルを発射させ、しかも着弾に成功しているので、油断はできないといえる。

www.ynetnews.com/article/hylsmuqlgg

www.ynetnews.com/article/h1srjmrxxl#autoplay

フーシ派がいるイエメンは、イスラエルから2211キロも離れている。兵を派遣するのはむずかしい。実際にどんな報復になるのだろうか。

単独での報復はありえず、アメリカとの綿密な協力の中で、行われると予想され、簡単なことではないと言われている。

イランが新型誘導弾道ミサイルを誇示

これに対し、イランは、イスラエルが攻撃してきたら、必ず反撃があると発表した。さらに、イラン国営放送は、最新の固形燃料弾道ミサイル「カセム・バシル」を公開した。1200キロ先から、的確に標的に達する能力があるという。

また、機動性が優れ、誘導能力も高いので、迎撃が難しくなる。イランは、このミサイルのテストを4月17日に行っていた。

イランは、もし、イスラエルが攻撃してきたら、イスラエルだけでなく、アメリカも標的になると言っている。

www.timesofisrael.com/iran-unveils-new-solid-fueled-ballistic-missile-with-1200-km-range/

石のひとりごと

大人の喧嘩というか。。なんとも愚かな争いにしか見えない。それでも止められないというところが、人間の愚かさであり、罪の本質を思わされる。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。