ネタニヤフ首相、プーチン大統領訪問か 2013.5.14

ロシアがシリアにS300ミサイルを搬入しようとしていることについて、詳しくは発表されていないが、ネタニヤフ首相が14日、モスクワのプーチン大統領を訪問する予定になっている。

目的はS300をシリアに売却しないことを含む、シリア問題が議題になる予定である。

<シリア問題で国際協力活動活発>

シリアでは死者8万人とも言われるが、あまりの混乱でアメリカも実際には手をだせない状況。

オバマ大統領は、ロシアのプーチン大統領と連絡をとったり、イギリスのキャメロン首相と会談するなど、国際的な会議という場で、シリアの政府側、反政府勢力(穏健派のみ)を引き合わせ、なんとか移行政府を立ち上げたいところ。

しかし、先週にはシリアとの国境付近のトルコ領内で、シリア難民が多数いる町で爆弾テロが発生、トルコ人9人を含む46人もの死者が出た。トルコはシリア政府を非難。シリアはトルコのでっちあげだとトルコを非難している。

こうした状況から、オバマ大統領は、実際には、国際会議開催が容易ではないとの悲観的な見方を語っている。

<超多忙:ネタニヤフ首相兼外務大臣>

ネタニヤフ首相は、3月に第33連立政権が始まって以来、ノンストップで働いている。オバマ大統領来訪、トルコへ謝罪、サッチャー元首相葬儀でイギリス訪問、中国訪問と外遊が続くのに加えて、シリア問題が緊迫、新予算案などが懸案になっている。

首相府は、首相の健康を懸念し、イギリス訪問時に特別な寝室を航空機に設置させた。ところがこの費用が莫大であったことに加え、首相夫妻の住居・生活費が昨年の倍近くとなっていることが発覚。首相の「使いすぎ」が批判されている。

ネタニヤフ首相の決断の重さ、移動、批判・・あまりの激務でこちらが心配になるほどである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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