西岸地区への入植地22か所を認め、大胆にも、パレスチナ国家設立を阻むためと表明したイスラエル。今後、世界から反発が出てくることだろう。
ヨーロッパとアラブ諸国は、今のガザ問題を恒久的に決策するためには、パレスチナ人も国をもつようにして、2国家が共存することが必要だと考えているからである。
しかし、これに先立ち、国際社会は、ガザの人道支援問題から、すでにイスラエルを非難する動きに出ていた。
5月24日、イギリスとフランス、カナダが、イスラエルにガザへの攻撃を停止し、食料搬入を直ちに開始するよう要求。応じない場合は、何らかの制裁を検討するとの強い共同声明を発表。
www.timesofisrael.com/uk-france-canada-warn-of-concrete-actions-if-israel-doesnt-halt-war-boost-aid/
続いてスペインが、首都マドリードから、アラブ諸国とともに、ガザでの戦争を止めさせるため、イスラエルに対する武器支援を停止する制裁を検討すべきだと発表した。
www.france24.com/en/live-news/20250525-spain-hosts-european-arab-nations-to-pressure-israel-on-gaza
オーストラリアのアルバニー首相も、イスラエルがガザへの人道支援物資搬入を制限していることは全く受け入れられないと強い言葉で非難した。
ホロコーストの負い目があるドイツは、イスラエルを非難することはほとんどない。しかし、そのドイツのメルツ首相も、ガザを空爆し続けているイスラエルを非難し、何らかの対処の検討に入ると表明した。
www.euronews.com/2025/05/26/german-chancellor-merz-questions-israels-strategy-in-gaza
今、世界では、イスラエルを非難することが正義とされる風潮になっており、友好国と言われる国々でもイスラエルに背を向けるようになっていると言われている。
こうした中で、イスラエル政府は、新たな西岸地区での入植地拡大方針を発表したということである。
石のひとりごと
今世界では、反ユダヤ主義と、イスラエルへの反発が複雑に絡み合うようになっており、これまでとは違う反ユダヤ主義の流れになっていると懸念されている。
さまざまな問題で、イスラエルへの非難や反発が深まる中、反ユダヤ主義のさらなる悪化にもつながっていくことが懸念される。
その日、わたしはエルサレムを、どの民にとっても重い石とする。すべてそれを担ぐ者は、身にひどい傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来る。(ゼカリヤ書12:3)