16日、トルコで一部の軍による”反乱”が発生し、280人の死者が出たが、すみやかに制圧された。その後、トルコでは、全国に国家非常事態宣言が出され、エルドアン大統領が、反逆勢力の一掃をはかっている。
CNNによると、反乱の後、約9000人の兵士が逮捕された。大統領護衛部隊の中にも、関係者がいたため、この部隊は、解散された。
この他、政府は、エルドアン大統領とは対抗勢力にあたる指導者で、今はアメリカに在住しているギュレン師が反乱の首謀者だとして、同氏に関係したとみられる警察官や教師など公務員ら50000人が解雇した。*人数はメディアによっては若干の変動あり。
教育を改善するとして、教師2万人が新しい人材に交代する。 http://www.haaretz.com/middle-east-news/turkey/1.732990
また、政府に批判的な記事を書いたことのあるジャーナリストら42人が拘束された。
edition.cnn.com/2016/07/25/world/turkey-coup-attempt-aftermath/
<反クーデターデモ:野党> http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160725-00000047-asahi-int
25日、イスタンブールのタクシン広場で、最大野党が「反クーデター・デモ」を主催し、数万人がトルコの旗をふりながら参加した。
最大野党が、クーデターに反対する・・・つまり政府側を支持しているようで、若干わかりにくいのだが、このデモは、クーデターで国家を不安定にするような行為に反対し、世俗の民主国家トルコを支持するというデモである。(エルドアン大統領率いる与党はイスラム主義正統)
トルコの旗をふっているからといって、エルドアン大統領や、政府を全面的に支持するというデモではない。なお、デモは平和に終了した。
<複雑なトルコ市民の心境>
トルコ市民の反応は複雑である。多くの人が、今回、クーデターを起こした者たちのやりかたは間違っていると感じ、政府がすみやかに制圧したことはよかったと感じている。
一方で、国家非常事態宣言の元で、様々な制限が出て、独裁色を強めるエルドアン政権への不安も払拭できないでいる人も少なくない。
edition.cnn.com/2016/07/23/europe/turkey-people-photos/index.html