イスラム教では、6月4日(水)から、ハッジと呼ばれる宗教行事が始まった。これは、イスラム教の本山、サウジアラビアのメッカに出向いて(巡礼)神に祈るという重要な行事である。
イスラム教では、一生のうち、一回はメッカに行くとされており、昨年は、140万人以上がサウジアラビアに来ていた。今年も6月1日以降、メッカに入った人は、すでに26万9000人となっている。
メッカでは、グランドモスクに行き、その周りを大勢が回るようにして祈るのだが、昨年のハッジでは、異常な暑さの中、脱水や熱中症などで1300人以上が死亡した。このため、今年、サウジアラビアはさまざまな対策をとっているという。
BBCによると、12歳以下の子供の入場は禁止となった。また会場には、何千もの木を植えた他、気温が、44度以上になった時に稼働する、数百のクイーリングスポットが設営されている。
昨年、死亡した人の80%は、無許可で入ったエジプト人、インドネシア人だったことから、今年は入場許可を持つ人だけが入るとし、違反した者は罰金5000ドル。さらにむこう10年、サウジアラビア入国禁止になる。
巡礼者は、メッカでの祈りの後、5キロ離れた、モハンマドが説教をしたと言われている、ミナというところへ行くことになっている。
ここでは2015年に、将棋倒しが発生し、2300人が死亡する事故が発生していた。