ガザでの拡大攻撃はトランプ大統領の中東歴訪(来週)後か 2025.5.6

IDF

イスラエルは、ハマスとの交渉が一向に進まないこと、ガザでの人道状況が危機的になり始めていることを受けて、大規模な予備役兵召集を開始し、ガザでの攻撃を拡大し、次のステップに進ませる意向を表明している。

攻撃を拡大する目的としては、ガザ南部のラファのように、イスラエル軍がコントロールする地域を拡大し、その中で、人質を探し出して全員を解放し、ハマスを無力化するということである。

それが完了するまで、イスラエル軍はそのままガザにい続けるとも表明している。これは言い換えれば、「占領」だと、国際社会、また国内でも物議になっている。

Prime Minister Benjamin Netanyahu answers questions about the Gaza war in a video posted on X on May 5, 2025. (Screenshot: X)

その攻撃をいつ開始するのかについて、ネタニヤフ首相は、トランプ大統領の中東歴訪(サウジアラビアで湾岸諸国首脳たちと会談)が、来週に予定されているので、それが終わるまでに、人質解放の交渉がまとまらなければ、拡大攻撃を開始すると表明した。

これは言い換えれば、トランプ大統領の中東訪問が終わるまでの期間が、まだ交渉の余地は残されていると表明した形ともいえる。

しかし、その後、ハマスは、今はガザが飢餓に瀕していることが重要なので、人質について話し合う気はないと表明している。

今は、トランプ大統領が、この状況にどう反応するのか、世界が注目している。

なお、これまでのところ、トランプ大統領は、「ガザの飢えている人を助けたいが、ハマスがそれを不可能にしている」と語っている。

www.timesofisrael.com/official-idf-to-launch-major-gaza-op-if-no-deal-signed-by-end-of-trumps-mideast-visit/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。