ガザからイスラエル国内へ続くハマスの地下トンネル発見 2020.10.22

ガザからイスラエル領ないへの新たに発見されたトンネル 出展:IDF

イスラエル軍は、20日、ガザのカン・ユニス難民キャンプから、イスラエル領内、キブツ・キスフィムに向かって数十メートル続く、攻撃用とみられる地下トンネルを発見した。

幸い、トンネルは、イスラエルが設置していた地下防護壁よりまだガザ側で終わっていたため、イスラエル側に被害が及ぶトンネルではなかったようである。言い換えれば、地下深くまで設置された防護壁が功をそうしていたということである。

イスラエル軍は、このトンネルの様式から、ガザのハマスによるものであると断定している。これについて、ハマスからのコメントはない。

www.timesofisrael.com/idf-determines-gaza-attack-tunnel-was-dug-by-hamas-terror-group/

*ガザ国境の地下トンネルよけ防護壁

イスラエルは、テロリストの侵入に備えるため、ガザ地区との間に防護策や壁を設置している。するとテロリストは、地下にトンネルを掘り、防護壁の下の地下からイスラエルへ侵入しようとする作戦に出た。

このため、イスラエルは、4年計画で、全ガザとの全国境にわたる地下の防護壁の建設を始めた。すでに60キロの地下防護壁は完成しており、2021年3月には完了の予定になっている。

防護壁とともに、ハイテクを駆使して、掘り進んでくるトンネルを察知するシステムも稼働している。

<ガザからのロケット弾>

この発見に先立つ16日、ガザからは、10月5日以来となる、ロケット弾がイスラエルに向けて発車された。被害はなし。

ガザからのロケット弾については、9月15日、イスラエルとUAE,バーレーンがワシントンで合意に署名したのに合わせて、15発が撃ち込まれた経過があった。この時アシュドドで2人が負傷。1人が重傷を負い、イスラエル軍が反撃の空爆を行っている。

その後、カタールが仲介に入り、イスラエル(COGATとモサド)とハマスの間で、交渉が行われていた。先週、カタールが、1億ドルをハマスに提供することにより、6ヶ月は攻撃しないということで合意していたという。

ここ数年、カタールが、イスラエルの了解のもと、定期的に現金を供給することでなんとか、イスラエルとの大きな戦争に拡大しないですんでいるという状況である。いわば、泣き叫ぼうとする赤子に、ミルクを与えて黙らせる感じだろうか。

www.timesofisrael.com/idf-uncovers-gaza-terror-tunnel-that-enters-israeli-territory/

こうした中、パレスチナ自治政府の高官で、交渉担当にあたってきた、サエブ・エレカット氏は、今、エルサレムにあるイスラエルの病院で、意識不明の重体の中、中東では最高の治療を受けているわけである。

イスラエル国内には、イスラエルを憎んできたエレカット氏をケアすることに、疑問視する声もあるが、できるだけの治療をしていくというのが、病院の方針である。今、挿管され、呼吸器依存の重傷になっているエレカット氏は、この状況をどう感じているのだろう。

今この間にも、エレカット氏にイスラエルを憎んでいたことへの悔い改めと、救いがあるように祈りたい。

石堂ゆみ

石堂ゆみ

ジャーナリスト、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイド、イスラエル政府公認ガイドとして活動しています。 イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて18年。学校・企業・教会などで講演して15年になります。