イラン新大統領・国連デビュー 2013.9.26

<注目はシリアからイランへ>

シリアの化学兵器問題は、アサド政権が期限内に、化学兵器のリストを提出。昨日からは、国連の化学兵器査察隊が、シリア入りし、順調なすべり出しとなっている。このため、国連総会での注目は、イランの新しいロウハニ大統領となった。

<ロウハニ大統領演説>

25日に国連演説で、国際社会へデビューしたロウハニ大統領は、核開発問題について、改めて平和利用であることを強調。早期にこの問題における解決をめざしたいとの意向を語った。

具体的には3~6ヶ月以内に外向的解決をめざすという期限まで切っている。前のアフマディネジャド大統領と違って、過激な発言はなく、途中で退席する代表もまったくなかった。

しかし、ロウハニ大統領は、代表昼食会には欠席し、オバマ大統領との直接対面は避けた形となった。後に、「アメリカとイランの関係は5年以上とぎれたままだ。直接の会談までには準備と時間がかかる。」と語った。

大統領どうしは合わないが、26日、イランのザリフ外相とケリー国務長官が会談することになっている。アメリカの他、フランス、イギリス、ロシア、中国、ドイツ代表にも会うことになっており、イランが国際社会の孤立から脱出を試みているのは確かなようである。

<ネタニヤフ首相:”イランは偽善者”>

ロウハニ大統領の国連演説を受けて、ネタニヤフ首相は、即座に「イランは、シリアへ大規模に軍隊を派遣して虐殺しながら人権について語っている。」などと、イランは偽善者だとするコメントを出した。

また、「きれい事をならべて、時間稼ぎをしている。」とイランに対する不信をあらわにしている。

ネタニヤフ首相の国連演説は来週の予定。ニューヨークではオバマ大統領とも会談することになっている。ネタニヤフ首相がアメリカや国際社会に訴えていることは、イランがウランの濃縮を完全に停止することなどを含む完全な核開発停止である。

しかし、ロウハニ大統領が、前のアフマディネジャド大統領より穏健な態度であること、またIAEAがイスラエルの核保有には目をつぶったことなどから、国際社会がイランの核開発への制裁政策を緩和するのではないかと懸念する記事が、イスラエルでは出回っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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