イラン人たちはどうしている?イスラエルの情報に2000万回アクセス 2025.6.16

Tehran (Photo: Atta Kenare/ AFP)

イスラエルの攻撃が始まってから3日。イラン国営メディアは、イランでの死者数は224人で、その90%が民間人と伝えた。

しかし、イスラエルが標的にしているのは、明らかに市民やその居住地ではない。さらには、相当焦点のあたった攻撃をしている。この数字は、信憑性が薄い。イスラエルは軍関係者含めて、死者は78人と言っている。

多くのイラン人たちは、現政権に反発を持っている。Ynetによると、イラン政府が、インターネット規制を行なっている中、その規制を迂回して、SNS経路でイスラエルからの情報をフォローしているイラン人が、数百万人にのぼっているとのこと。

イスラエル外務省によると、ライジング・ライオン作戦が開始された際に、外務省が、イランの言語、ペルシャ語でSNSへ発信したところ、24時間以内に2000万回再生されたとのこと。

このうち1400万回はインスタで、IRGC高官の死亡と言ったイラン政権が知られたくないような情報も、イスラエルが流したところ、200万回以上再生されていた。

ネタニヤフ首相のイラン国民への直接のメッセージも140万回再生されているとのこと。(イラン総人口9061万人(2023))

またインスタでのフォロワーの90%は、イランを拠点とする人々であり、イラン人たちの情報へのニーズが伺える。またフォロワーの86.4%は25-44歳の男性だった。

フェイスブックでは、イスラエル外務省が、23件投稿したところ、再生は450万回。肯定的なコメントとシェアが数百件あったとのこと。

こうしたデータは、イラン市民が、もはやイラン政府の検問を恐れていないことも示唆しており、注目されている。しかし、今のところはまだ、反政府への動きにはならないと専門家は語っている。

www.ynetnews.com/business/article/bjfpds3xlg

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。