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イランがアメリカとの4回目交渉は延期と表明
アメリカのウィトコフ特使と、イランのアラグチ外相は、明日5月3日(土)に4回目の交渉を、イタリアのローマで行うことになっていた。
しかし、アメリカが同時進行で、イランの傀儡組織であるイエメンのフーシ派壊滅に向けた、大規模な攻撃をおこなっており、そのフーシ派を支援しているとして、イランへの経済制裁を新たに発動している。
イランは、交渉で解決するという意思に変わりはないと強調しながら、アメリカの態度は矛盾しているとして、交渉を延期すると言ってきた。次回はいつになるかは、アメリカの態度しだいだと言っている。
しかし、今回の仲介役のオマーンは、事務的な問題での延期だと主張している。
www.timesofisrael.com/us-iran-nuclear-talks-postponed-iran-says-next-round-depends-on-us-approach/
イギリス、フランス、ドイツもイランとの交渉延期へ
ところで、アメリカとイランの交渉が進む中、元JCPOA(2015年からの包括的共同行動計画)締約国である、イギリス、フランス、ドイツが、アメリカとイランの交渉の前日にあたる、5月2日(金)、同じくローマで、イランとの事務協議レベルの話し合いをすることになっていた。
この動きは、同じくJCPOAの締約国であるロシアと中国が接近していることを受けて、イランが、アメリカとの新たな約束ではなく、2015年に交わして、まもなく期限切れを迎える、こちらの方との延長契約も選択肢に置いていることを表している。*アメリカは2018年にJCPOAから離脱している
しかし、アメリカとイランの交渉が延期になったことを受けて、ヨーロッパ諸国も、イランとの話し合いを延期すると表明した。
トランプ大統領激怒:イランから石油を購入している国は直ちに停止するべき
これを受けてトランプ大統領は激怒し、SNS上で、「イランから石油や石油関連物資を購入している国は、直ちに停止するべきだ。イランとのビジネスを続ける国や個人は、今後、アメリカとのビジネスができなくなる。」と表明した。
イランから石油や石油関連物資を購入している最大の国は、中国である。関税問題で対立するアメリカと中国の対立に火を注ぐことにもなりかねない発言である。
ルビオ米国務長官は、要するに、イランが、ウランの濃縮をもうしないことが確認できたらいいだけの話だ。それで経済制裁も改善すると言っている。
apnews.com/article/iran-us-nuclear-talks-oman-8121e584d9e6c63c5f3cd8e4b1654f81
フーシ派がイスラエルへミサイル
今に始まったことではないが、こうした騒動の中、2日(金)深夜、フーシ派は、イエメンからイスラエル北部に向けて、弾道ミサイルを発射してきた。
ハイファ含むイスラエル中北部一帯広範囲で、サイレンが鳴った。迎撃したもようで被害の報告はない。