先週末より、ガザ地区国境でイスラエル軍とパレスチナ人の衝突が相次いでいたが、24日、イスラエル人1人がガザからの射撃で死亡した。ガザ周辺で死者が出るのは2012年以来である。
死亡したのは、ラファット出身のベドウィン、サラ・シュクリ・アブ・ラティーフさん(22)。イスラエル国防省に民間人として雇われ、先の大雪でつぶれた国境フェンスの修理をしていたところだった。
ガザからは昨日、ロケット弾がアシュケロンの市街地に撃ち込まれるという事件も発生している。
こうした事態を受けて、24日午後、イスラエル空軍がガザの武器関係地域を空爆するとともに、陸軍も戦車による報復攻撃を行った。攻撃目標は6個所に及んだという。
ガザからは、例によって負傷した幼い子どもたちの写真が公表されている。
イスラエルとしてもこれ以上のエスカレートは避けたいところだ。しかし、万が一に備え、国境では戦闘体制を整えているもよう。
<ガザに最も近い町スデロットまで電車開通>
かつてガザからのミサイル攻撃を集中的に受けていた町がスデロットである。
今も危険度は高いままだが、イスラエル鉄道は昨日、スデロットに建設した防弾武装駅舎を公開するとともに、ネタニヤフ首相を招いて、テルアビブとスデロットの間を結ぶ路線の開通式を行った。
今後スデロットからテルアビブまで1時間で行けるようになる。経済不振に苦しむスデロット住民には大きな前進になりそうである。