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トランプ大統領の中東訪問:イスラエルは蚊帳の外?
トランプ大統領は、本日5月12日(月)、中東訪問に出発する。13日(火)にサウジアラビアに到着し、その後カタール、UAE(アラブ首長国連邦)を16日までの間に訪問する。
サウジアラビアでは、湾岸諸国の指導者も集まることで、トランプ大統領は合意している。また、パレスチナ自治政府のアッバス議長、レバノンのアウン大統領、シリア暫定政権代表のアル・シャラア指導者とも会談するとのこと。
しかし、今回、イスラエルへの訪問の予定はない。前期において、トランプ大統領の最初の訪問国はイスラエルだった。今回は、中東に来るにもかかわらず、イスラエルには立ち寄らないということである。
イスラエルでは、アメリカとイスラエルの関係に、何か問題は発生しているのではと、落ち着かない、不安が出回っている。
www.ynetnews.com/article/r10000zeplge#autoplay
アメリカがサウジアラビアとパレスチナ国家認める懸念も??
トランプ大統領は、前期において、湾岸諸国との関係を深め、2020年には、UAE、バーレーン、イスラエルとアメリカが国交を正常化するというアブラハム合意に署名。スーダンやモロッコもイスラエルとの国交正常化に向かうという、中東に大きな変化をもたらしていた。
この時の次なる目標は、サウジアラビアが、アブラハム合意に加わることだった。このためには、サウジアラビアがイスラエルとの国交を正常化しなければならない。
しかし、サウジはその条件として、パレスチナ国家の設立を上げており、その姿勢を崩していない。
イスラエル国内では、今回、トランプ大統領は、アラブ諸国とだけ会談し、イスラエルを蚊帳の外に置いていることから、アメリカはもしかしたら、パレスチナ国家を認めるのではないかとの懸念も上がっている。
しかし、これについては、ハッカビー在イスラエル米大使が、明確に否定した。ハッカビー氏は、福音派クリスチャンであり、親トランプ、親イスラエルで知られる外交官である。
www.bbc.com/japanese/articles/cn84jjngd5po
ネタニヤフ首相はトランプ大統領との関係は良好と主張

こうした国民の懸念に対し、ネタニヤフ首相は、トランプ大統領とは、4月にホワイトハウスで会ったばかりで、その後も、少なくとも2-3週間おきに話もしているとして、関係悪化は否定した。
アメリカのウィトコフ特使も、両者の関係に緊張はないと言っている。
www.timesofisrael.com/netanyahu-insists-ties-with-trump-are-excellent-amid-reports-of-growing-rift/