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イスラエルがイラン本土への攻撃を開始:IAEA(国際原子力機関)イラン非難決議後
イスラエル軍は本日6月13日(金)深夜過ぎ(日本時間午後7時すぎ)、イランの核施設や軍拠点への攻撃を開始した。
作戦は、Rising Rion(起き上がるライオン作戦)と命名している。以下は、イスラエル軍が公表した、イランへと発進していくイスラエル軍戦闘機の様子。
The IDF releases footage showing Israeli Air Force fighter jets heading out for the strikes in Iran this morning, as well as landing following the attacks. pic.twitter.com/1xbif5i8gK
— Emanuel (Mannie) Fabian (@manniefabian) June 13, 2025

イスラエル軍によると、イランのウラン濃縮にとどまらず、いよいよ核兵器のあらゆる部品製造にも着手しており、その数、少なくとも9個分(メディアによっては15個分)と報告されていた。
このため、イスラエルは、もはやこれ以上躊躇することはできないと判断。
イランがこれまでから、公にイスラエル攻撃を主張してきたことから、イスラエルは今回の攻撃を「先制攻撃」だと強調した。
また、今、イスラエルがこれまで対峙してきた、ハマス、ヒズボラ、フーシ派といったイランの傀儡勢力が、かなり弱体化している。カッツ国防相は、「今、蛇の頭を倒す時だ」と述べた。
しかし、イスラエル情報筋によると、この攻撃は、イランの核・軍事力を標的とするもので、イラン政権打倒が目的ではないと言っているとのこと。
*攻撃直前・IAEAが核合意違反でイランを非難:イランはイスラエルの陰謀だと証拠書類?提示

イスラエルが攻撃を開始する直前の12日(木)、IAEA(国際原子力機関)は理事会を開催。
イランが核合意に違反しているとの欧米4カ国(米英独仏)の訴えを加盟国35カ国で採択を行なった。ほぼ20年ぶりである。
イランが、核開発疑惑の説明に応じないことや、施設絵の所在地隠蔽など、IAEAの監視業務を怠っていると訴えられている。
結果、賛成19、反対3(ロシア、中国、ブルキナソ)、棄権11カ国、不投票2カ国で、可決となった。イランは正式に国際的に非難される立場に立ったということである。
これに対し、イランは激怒。入手した大量の機密文書と主張する資料を発表し、IAEAはイスラエルに協力していたと訴えた。これまでのところ、イランの訴えを確証するものではないとのこと。
www.ynetnews.com/article/h1fqfodxxx
イランからの報告:ナタンツのウラン濃縮施設への攻撃:IRGC(イラン革命防衛隊)総長ら死亡
イスラエルとイランは、1500キロ離れているが、13日(金)日本時間午後12時までに、イスラエル軍の攻撃の波は5回に及んでいるとのこと。
これまでに使われた戦闘機は200機以上とのこと。イランは航空機の出入りも停止。領空を封鎖したと発表したが、効果ないようである。
イラン国営放送によると、ナタンツのウラン濃縮工場が攻撃を受けた。首都テヘランや、複数の地域でも攻撃が報告されている。軍事施設は少なくとも3ヶ所は攻撃を受けている。
これまでに、IRGC(イラン革命防衛隊)のフセイン・サラミ、イラン軍参謀総長のモハンマド・バグリなど主要な指導者たちと、核計画の主任科学者が死亡したとイラン国営放送が報じている。
www.jpost.com/middle-east/iran-news/article-857591
ネタニヤフ首相は、攻撃は成功したとの評価をしている。
イランのハメネイ師がイスラエルには厳しい懲罰があると宣告

しかし、イランのハメネイ最高指導者は、国営放送を通じて声明を発表。
「イスラエルが、極悪な血まみれの手を伸ばして、愛するわが国に犯罪を犯した。居住地を攻撃して、その悪質な本性を見せている。
イスラエルは悲惨な懲罰を受ける。この犯罪により、シオニスト政権は、必ず痛みを伴う運命に直面することになる」と述べた。
イスラエルは、核施設などへの攻撃の他、イランの反撃に備え、諜報機関モサドが、イラン中心部で、防空機能を混乱させ、ミサイルの発射を妨害する作戦を行なっているとのこと。
最新のニュースでは、14日、日本時間午後2時に、イランからイスラエルに向けて100機ほどのドローンが発射されたとのこと。イスラエルまでは1500キロあるため、到達には時間がかかる。イスラエル軍が迎撃の準備をしている。
反撃に備えるイスラエル:ハマス・ヒズボラ・フーシ派のミサイル・西岸地区にも最高警戒体制
イランは、もし攻撃されたら本格的な反撃をすると宣言している。交渉を担当しているウィトコフ米特使も、昨日、攻撃準備しているイスラエルに対し、もし本当に攻撃したら、多数の死者が出るような反撃が予想されると強い牽制を発していた。
www.ynetnews.com/article/skf5t1yxel#autoplay
イスラエルは、イラン反撃とともに、レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派からのミサイルにも備え、空域を閉鎖。ベン・グリオン空港の発着を停止した。通常、最後まで運行をやめない、イスラエルのエルアル航空も発着を停止している。
また、ガザ国境、ヨルダン川西岸地区からの襲撃も懸念される。イスラエルのカッツ国防相は、午前3時(日本時間午前9時)の段階で、全国にサイレンを鳴らして、ミサイル攻撃に備えるよう呼びかけた。
北部ハイファにあるランバンホスピタルには、非常事態には、病院になる地下駐車場がある。すでに駐車場からすべての車を出して、稼働準備を開始したとのこと。
市民の間では、攻撃に備え、食料を備蓄しようと、人々がスーパーに殺到しているとのこと。
テルアビブでは、今日の午後、LGBTQのゲイ・プライドパレードである。昨年は人質の苦しみを鑑みてキャンセルしたが、今年は開催を決めていた。つい先ほど、テルアビブ市は、パレードのキャンセルを正式に発表した。
アメリカはどう出る?関与しないでいられるのか?

イスラエルの攻撃に先立ち、アメリカはイスラエルの攻撃を支援しないとか、トランプ大統領は、「イスラエルに攻撃して欲しくはないが、攻撃が始まる可能性は否定できない」などと、ややこしい発言をしていた。
攻撃が始まった今、イランは、イスラエルとアメリカがイランを攻撃したとの認識を表明している。また、イスラエルの高官は、攻撃は、アメリカとの完全な調整で行われたと語った。
しかし、ルビオ米国務長官は、攻撃直後の声明で、イスラエルがイランを攻撃したが、アメリカはこれに関与していないと表明。今、最も優先すべきは、地域のアメリカ軍を守ることだと語った。
www.jpost.com/israel-news/2025-06-12/live-updates-857426
アメリカは、15日(日)に予定されている、オマーンでのイランとイスラエルの間接交渉を、行うつもりでいるようである。
ネタニヤフ首相英語で攻撃とその理由を訴え:嘆きの壁で祈り
攻撃開始後、ネタニヤフ首相は、英語で世界に声明を発表。イランが何十年も前から、イスラエルの絶滅を公言しながら、いまや核兵器9個を製造寸前になっていること。
また、昨年は、イスラエルに向けて300発以上のミサイルを発射しており、これらに危険な爆弾を搭載することが可能であり、もはや全く看過できない状態にあると述べ、これはイスラエルが生き残るための戦いだと訴えた。

そのため、この前例のない攻撃では、徹底的に、イスラエルへの脅威がなくなるまで、攻撃はやめないとの覚悟を表明した。
その後、ネタニヤフ首相は、嘆きの壁に行き、祈りの紙を置いた。
そこに書かれていたのは、以下の聖書のことばである。
「見よ。この民は雌獅子のように起き、雄獅子のように立ち上がり、獲物を食らい、殺したものの血を飲むまでは休まない。(民数記23:24)」
石のひとりごと
いよいよ始まった。イスラエルはこの日を、相当な年月かけて準備していた。ネタニヤフ首相、執念のイラン攻撃である。その覚悟が嘆きの壁訪問にも現れている。
イスラエルも、ネタニヤフ首相も完全ではない。しかし、今、主がイスラエルを、その人々を、主の名のゆえに、完全に守ってくださるように。
破壊すべきものを的確に、双方の市民への被害が出ないように完全でに破壊できるように。イランの反撃をすべて未然に防いでくださるように。
大変な決断をするネタニヤフ首相、カッツ国防相の上に主の完全な支配を置き、この戦いに勝利を与えてくださるように。
今日から安息日を迎えるユダヤ人たち、メシアニックの人々も明日礼拝が守れるほとの平安を与えてくださるよう祈る。