4月6日、アメリカが不意にアサド政権の空軍をトマホークで攻撃し、大打撃(シリア戦闘機20%を破壊)を与えたことはお伝えしている通り。
その後、イスラエルのメディアが、アメリカ政府筋の情報として伝えたところによると、シリア軍は、残っている戦闘機すべてをラタキアのロシア軍拠点付近に避難させていたことがわかった。
この基地には、最新の対空ミサイルが設置されており、アメリカに再び攻撃され、戦闘機をさらに失うこととを予防できるとみられる。
米ロの関係が緊張する中、ロシアは、来週水曜、モスクワで、「国際治安会議」と称する国際会議を開催する予定になっている。議題はシリア問題だけでなく、北朝鮮などアジアの問題も話し合われるみこみ。
Yネットによると現時点での参加国は、ヨルダン、インドネシア、キューバ、マレーシア、ミャンマー、ニカラグア、ベネズエラ、ブラジル。
アメリカとNATOも招かれているが、まだ返答していない。特にアメリカは、ロシア主導のこの会議には出席しないのではないかと見られている。
イスラエルからは、カンファレンスとは別筋で、リーバーマン防衛相が、モスクワにてロシアのラブロフ外相らと会談することになっている。焦点は、シリア領空でのイスラエル戦闘機の活動とロシアとの協力関係になるみこみ。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4951642,00.html
*ヒズボラがメディアツアー
シリア情勢が緊迫し、アメリカへの攻撃をイスラエルへの攻撃にすり替える可能性も視野に、イスラエルは、これまで以上に、ヒズボラの動きに注目している。
レバノン南部には今も15000発とみられるミサイルが、イスラエルに標準を合わせていることをイスラエル軍は把握している。
イスラエル最北端のキブツからは、レバノン南部、ヒズボラがミサイルを隠している地域を見ることが可能だが、20日、ちょうどその逆から国境にあるイスラエルの拠点を見るメディアツアーをヒズボラが実施した。
ヒズボラ戦闘員の案内で、ジャーナリストたちが、レバノン南部から、国境のむこうにイスラエルの車両が動いている様子が撮影している。
これについて、怒ったのはレバノンだった。まるで政府の公式プレスオフィスであるかのように、ヒズボラが、世界のメディアを案内したからである。これではレバノン政府は不在であり、2006年の第二次レバノン戦争後の国連決議1701による合意も、すでにないも同然のようなプレゼンであったからである。
ヒズボラがこのようなメディアツアーを行うのは異例。