イスラエルがサナアの空港を攻撃した5月6日(火)、トランプ大統領が、突然、フーシ派への攻撃を停止すると発表した。
理由は、フーシ派が、オマーンによる仲介を通じて、アメリカ軍船舶と、周辺海峡を通過する船への妨害を止めることに合意したからだと言っている。
トランプ大統領は「昨夜、フーシ派がもう戦いたくない。アメリカの船には攻撃しないから攻撃をやめてくれと言ってきた。だからこれを受け入れ、フーシ派への攻撃を即時停止することを決めた」と言っている。
フーシ派とアメリカとの交渉を仲介した、オマーンとの連絡は、イランとの連絡係でもあるウィトコフ中東特使が担当していた。このフーシ派とアメリカの停戦合意は、今週末に予定されているイランとの交渉と何らかの繋がりがあるとみられている。
この突然のフーシ派との停戦について、イスラエルは聞かされていなかった。攻撃を開始したとたん、アメリカが停戦に入るということに困惑があるようである。
フーシ派は、イスラエルについては、「今後もガザと共に立つとして、「イスラエル人は、シェルターに居続けるべきだ」と、アメリカとの停戦合意の後も、攻撃を継続すると言っている。
この件について、聞かれると、トランプ大統領は、「もしそんなことになれば、フーシ派と話し合う」と言っている。
なお、トランプ大統領は、今週8日からサウジアラビア訪問を予定しており、何か非常に大きな発表をするとも言っている。
ネタニヤフ首相は、イランの核関係施設を武力で破壊することで、イランの核兵器開発を物理的に不可能にしたいと考えており、アメリカも同じところに立っていると期待している。
しかし、時間が経つにつれ、トランプ大統領は、イランの核兵器開発を、外交や経済を使って阻止する道へと進み始めている。
イスラエルは、7日(水)、ダーマー戦略大臣が、トランプ大統領と会談する予定になっている。今後、イスラエルが単独ででもイランへの軍事攻撃を行うのか、行えるのか、ネタニヤフ首相はどう決断するのかが注目される。